フィギュアは長年放置しておくと、ほこりが溜まったり、べたつきが出てきます。綺麗にしたいと思っても、どうやれば良いのか、傷つけてしまいそうで怖いなど中々踏み込めないと思います。
そこで今回はフィギュアのホコリやべたつきの落とし方について、初めての方でも、家にあるもので簡単に綺麗に出来る方法をご紹介していきますね。 ※中盤からは、フィギュアの手入れを本格的にやってみたい方向けの内容も書いてあります。 査定金額アップのためにも、買取に出す前には簡単でもいいので、是非お掃除してくださいね。
初めての方におすすめ手入れ方法・あると便利なアイテム
レベル1:ホコリを落とす
べたつきや汚れ掃除の前に、ホコリをさっと落とすことが最初のお手入れです。 ハケ(刷毛)を使ってササっと拭くだけで簡単にお手入れができます。刷毛は100均で売っているものや、化粧用のもので大丈夫です。 家に刷毛が無い方も多いと思いますので、その場合はティッシュまたはノンアルコールのウェットティッシュで軽くふきましょう。 細かい場所は綿棒にティッシュを巻き付けてふいても大丈夫です。 大事な点は軽くふくことです。フィギュアを傷つけない、塗装を落とさない様に優しく扱いましょう。
レベル1 べたつきを落とす
フィギュアは箱の中に入れっぱなしでも、外に出していても時間が経つとベタベタしてきます。
べたつきを落とす一番簡単な方法は、ウエットティッシュで優しくふくことです。ウエットティッシュは必ずノンアルコール製品を使ってください。 アルコールは洗浄力が強い分、フィギュアの塗装まで剥がしてしまう可能性があります。 また、フィギュアをふく際にメガネ拭きの様な化学繊維から出来ているものは、フィギュアの塗装等に悪影響を与える可能性があるので、使わない方が無難です。
レベル1 汚れを落とす
ホコリ、べたつきではなく、何かの色が移ってしまっていたり、少し汚れがついてしまった場合。 そんな時に簡単に出来るケアが、綺麗な消しゴムでこすることです。素材や塗装の有無に関係なく行えるため、とても便利です。 注意点としては、汚れが移るといけないので、必ず消しゴムの新品部分で擦ること。傷つけない様にやさしく擦ることが大事です。 お手軽な分、効果自体はそこまで高くないので、軽度の汚れ落としと思っておきましょう。
慣れてきた方向け ー ホコリの落とし方・便利アイテム
レベル2 ホコリを落とすための基礎アイテム
ティッシュだと繊維がつく。ウェットティッシュだと、拭いたあとで乾くまでにまたホコリが付くのが嫌だ!という方は刷毛が必要です。 レベル1.5ぐらいであれば100均の刷毛や化粧用のもので大丈夫ですが、より高レベルを求める方は道具にこだわりましょう。オススメは静電気防止機能のついた専門のブラシです。 模型と言えばタミヤ、という方も多いでしょう。そのタミヤが出している静電気防止タイプブラシです。アマゾンレビューも☆4.5(調査時)と納得のアイテムです。 ホコリを掃う上にホコリの再付着を軽減できる優れモノです。
レベル3 ホコリを落とすための更なる便利アイテム
次のレベルでは、フィギュアに触れることで、傷・塗装剥がれが起きる可能性を危惧する方、刷毛では中々とれない細かい部分を掃除したい方には必須のアイテムです。 ①エアダスター 手の届きにくい場所のゴミ・ホコリを吹き飛ばすための道具で、パソコンのキーボードの間を掃除する時や、カメラのレンズなどを掃除する際に使われます。 フィギュアのホコリを取る際に使うことで、触らずにきれいにすることが出来ます。 ②更なる火力を求める方はハンディブロアー エアーでゴミを飛ばすための道具で、エアダスターよりも風が強くなります。かなり威力が高いので、そこまでおすすめはしませんが、ハンディタイプで力が弱いものだったら、エアダスターの代わりに使うことが出来ると思います。 この2つは空気の威力が強すぎた場合、フィギュアを飛ばす・傷つける可能性があるので、使用の際は注意してください。
番外編 風を起こしながら拭き掃除もしたい方向け
・ブロアーブラシ 見ての通り、ブロアーとブラシが合体した一品です。カメラのレンズふき等に使われるアイテムですが、フィギュアのホコリ取りにも使えます。 安いもので1,000円程度から購入することが出来ます。手持ち部分が大きいので、何体ものフィギュアを掃除すると若干疲れますが、そこは我慢して下さい。
慣れてきた方向け ー べたつきの落とし方
レベル2 フィギュアを洗ってべたつきを落とす
フィギュアのべたつきは食器などを洗う際に使う、中性洗剤で洗って落とすことができます。(ジョイやキュキュットなど)。無い場合はハンドソープや洗顔用ソープでも代用ができます。 注意点としては必ず『中性』の洗剤を使います。酸性は塗装や素材に悪影響を与える可能性が高いので使わないで下さい。 簡単な方法としては、中性洗剤を泡立てて、自分の手で優しくもみ洗いする方法があります。ツメをたてず、丁寧にこすります。ブラシなどで洗うと傷がつく可能性があるので止めておきましょう。 洗った後は自然乾燥がおすすめですが、時間が無い場合は、タオルなどで拭いてあげましょう。 ティッシュでも大丈夫ですが、ベタベタが残っていた場合、フィギュアに細かい繊維が付く可能性があるのであまりおすすめ出来ません。 個人的にはキッチンペーパーの方がまだ大丈夫だとは思います。
レベル3 もっとじっくりフィギュアを洗いたい
もっとべたつきを取りたい方は『つけ置き』がおすすめです。 中性洗剤を水と『1:5』で混ぜて薄めた液に入れて12時間~24時間ほど放置します。手もみ洗い、つけ置きともにぬるま湯(~38℃まで)を使ってもOKです。 こちらも自然乾燥又はタオルなどで拭いてあげましょう。フィギュアは熱に弱いものも多いので、ドライヤーを使ったりするのはNGです。
そもそも何故フィギュアがべたつくのか!?
フィギュアのべたつきの原因は『可塑剤』と言われています。 フィギュアはPVCという柔らかい素材と、ABSという硬い素材が使われていることが多いですが、可塑剤は主にPVCを更に柔らかくするために使われています。 可塑剤は時間の経過とともに気化していくので、その際に表面に一部が付着し、べたつきの原因となっていきます。
ココに注意
慣れてきた方向け ー 汚れの落とし方
レベル2 除光液で拭いて汚れをおとす
除光液とは、爪にぬったマニキュアを取り除く溶剤のことです。レベル4で使うアルコールよりも入手しやすく、使いやすいと思います。 使い方は、コットンに数滴たらして、汚れ・色移し部分をこすります。細かい場所は綿棒などにつけて拭くことも可能です。 塗装部分はあまり強くこすらないことと、色落ち部分はこすってはいけない点に注意してください。
レベル3 ボンドで表面の汚れを取りおとす
ラバーストラップのお手入れで使われる技法ですが、フィギュアのお手入れに応用することも出来ます。 手入れの方法としては、市販の木工用ボンドでいいので、気になる部分にたっぷり塗った後、12時間ほど放置します。 ボンドが完全に透明になったら優しく剥がしていくだけです。 ただしPVC部分の汚れが落ちにくい点や、繊細な作りのフィギュアの場合、細かい部分に固まったボンドを落とすのが難しいため、おすすめ出来ません。 簡単な方法ではありますが、フィギュアを選ぶお掃除方法と言えるでしょう。
レベル4 アルコールで頑固な汚れをおとす
レベル2の除光液の代わりにアルコールを使います。アルコール自体は薬局などで購入することが出来ます。 使い方は除光液の時と同じで、コットンや綿棒などにつけて使います。 アルコールは頑固な汚れも落とすことが出来ますが、塗装部分も一緒に落としてしまう可能性があるため、取扱いには注意が必要です。
レベル5 やすりで汚れ部分を削り落とす
拭いて落とせない根深い汚れは、やすりで削り落としていきます。ただし、多くのフィギュアは表面にトップコート(いわゆるツヤ出し、表面保護)が施されており、この塗膜を傷つける可能性が非常に高いです。 若干傷つく可能性はあるが、どうしてもこの汚れを落としたい!という場合に行います。もちろん塗装の箇所に使用すると塗料がハゲるのでやめましょう。 紙やすりがおすすめですが、やり方としては表面をなでる様にして、汚れ部分のみをピンポイントでこすっていきます。 こすった後に指で軽くなぞって、目の粗い部分を落ち着かせましょう。
未開封品はそのままで!(特に買取に出すことを考えている場合!)
可塑剤の話の中で、箱の中にいれたままだとべたつきが促進されると言いましたが、フィギュアは開封してしまうと価値が下がってしまいますので、未開封の場合はわざわざ開けて手入れをしない様にして下さい。 買取に出す場合も、開封して手入れするよりも、そのまま未開封で出した方が、査定額が高くなります。
フィギュアを買取に出す前に、かんたんに手入れしておきましょう!
査定に出した際に、フィギュアが綺麗な方が高く売れることは間違いありません。 軽くお手入れするだけで大丈夫なので、査定に出す前には是非フィギュアを綺麗にしてあげましょう。 ただしその際は、ホコリを落とす、べたつきを軽く拭いておく程度の軽いお手入れで大丈夫です。無理にお手入れして、壊したり塗装が剥がれない様に、出来る範囲でのお掃除で十分です。 もちろん一番大事な点は日々のお手入れです!大事で可愛いフィギュアのお掃除、欠かさない様にしてくださいね。